2009年 11月 29日

実感

一番困る質問がこれ。
「今、何を撮っているの?」
対象を決めて撮っているわけじゃないし、写っているモノに対しての情報を語るとするならば、それはすべてじゃない。
いうならば、それ全体の出来事を撮っているとしか言えない。

見ている人が、「いや、それは○○じゃん」と言えば、その人がそう見えているだけ。
マークロスコの絵画が、色彩とボケにしか見えていないことと同じ。

発火点は実感。
日本は多神教で、太古にそれぞれの物質に神を感じ取り、崇める。
神の声を聞いたという人間は、権力を持ち、世界を作ったんだが、
その口火の元になったのは、物質、生命からの実感。

夜におびえ、日が昇ることに感謝し、獣と争い、巨木に慄き、神が宿ると信じる。
それは、世界と向き合った実感から始まる。

それが壁画から始まる絵となり、文字が発明され、詩、歌とつながっていく。
人間が増え、さまざまな感情と生活が入り乱れると次第にジャンルは増えていく。
それから、写真、映像と表現媒体は進んでいく。

なんかそれたけど、
撮っているものは、その実感から始まる。
実感の形状のための写真じゃなくて、実感と現実の出来事との往還としての写真。
自分と自分の皮膚の外側との摩擦で生まれるもの。

生きるということは、その摩擦をつくることではなかったのか。
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by stoneroses8010 | 2009-11-29 22:15 | photo


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